ののにわの育み/2002~2025うつりかわり
野草をとり入れた暮らしをはじめて
「庭」とか「畑」という形のありように、よりとらわれなくなってきました
一般的な畑や庭の概念に
あてはめることは なくて
人それぞれに、それぞれの育み方があるように
畑や庭の概念も人それぞれのように思うのです
自然農の米作りと畑での野菜作りを、
5年間ほど 学ばせてもらったことがあります
その影響を多少受けていますが、
すべてあてはまるということではなく
自然農の要素をとりいれつつも
わたしたち流に育んでいるところです
わたしたちの育みの場で、
生物、植物の多様性と それらのかかわりあい、
体験からでてきたものを
ゆっくりと植物から教わりながら 歩みを進めています
他にも いろんな考え方を知りたくて
さまざまな 農を学びました
みんな違っていて みんな正解、みんないい◯
どれも興味深く、さまざまなやり方がありそれぞれに答えがありました
いろんな経験を経て
それが今 一番と感じていること、自分に合うことが その人にとっての今の正解であり
その時々で答えは変わっていきます
自分にとっての答えを見つけていくだけ
自然農一つにとっても それは「農法」ではなくて
それぞれに自然農はあると言っていいと思います
自然農は、
他を否定しない、草や虫を敵としないところが 特に 気に入っています
草は一度に刈るのではなく少しづつ
刈らずに残したところと
刈って重ねたところは小さな生きものたちの居場所となります
そして めぐりめぐって土にかえり養分となる
枯れ葉や落ち葉、生きものたちのいのち、微生物、菌たちが重なり
土にかえりめぐりめぐる
日々 田畑に応じて 模索しながら、 植物と対話しながら、やっていけばいいかなと
自分なりのやり方を、草に教わる日々
ののにわ は、
野草、草花.果樹、木々、野菜 がわけへだてなく混在しており
うまく共存しつつ、 根っこワークで助け合いながら お互いに変化していく 育みの場です
先人たちの声にも耳をかたむけながら・・・
この場所で 腑に落ちたことをののにわ流に育んでいます
植物とのかかわりあい、体験からでてきたものからゆっくりと・・
頭で考えるのではなく 実践あるのみです
ののにわづくりには時間がかかります
そして、きっと 完成はないのでしょう
簡単に答えはみつからないけれど、
自然の絶妙なバランスをみながら 日々発見と驚き、感動の毎日です
わからないからこその楽しい庭づくり
まだまだ模索中ですが、
植物の声をききながら まっすぐな気持ちで
畑にたとうと思います
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庭であり畑のようで森のような 「ののにわ」の うつりかわり
2002~2025
ふりかえってみました◯
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2002年
独立し、フリーで植物の仕事をしている頃
土にもっと触れたくて、植物を育てたくて、
土地付きの一軒家を借りて 無農薬で 草花を育て始めました.
砂利と大きな石がごろごろしていて
何も生えてなくて堅かった土地でしたが
すぐそばに土があること、 それがとてもうれしくてなりませんでした
草を生えっぱなしにしていたら、土がゆっくり肥えていっていることに その頃 気がつきました
2005年
植物のお店をオープンして お庭で育てた草花も店頭に おきはじめました
2006年
重度の椎間板ヘルニアになり 即手術(病院で診てもらった翌朝)を勧められました (hi)
それ以来、病院には行っていません
以前より自然療法に興味を持っていたため、枇杷の葉治療を選びました
それから 三ヶ月くらいですっかりたちなおり、
その経験から、草に興味をもちはじめました
育てている草花のとなりに 植えてもないのに生い茂る、たくさんの野草たち.
その底力たるや.
身近な草を意識しはじめ、学び始めました
・
2008年
もっと たくさん育みたいという気持ちがあふれ、より広い土地つきの古い一軒家にお引っ越しをしました
ここには なにも植わっておらず、 またもやカチコチの土でした
しきつめられていた除草シートとコンクリートをはがすことからはじめました。
御神木にと 一番最初に植えたのはもちろん枇杷さまでした
他にも
ブルーベリー、すもも、ユーカリ、ミモザ、無花果など、、 たくさんの木や草花を植えました
徐々に花が咲き、草が生え、生きものたちがきてくれるようになりました
ますます育てるよろこびと、日々変化する季節を感じることができました
草と生きものたちが、大地を育てていくことを体感しました
このころから、虫や生きものたちにたいする感情にも変化がおきはじめました
小さな小さな生きもののいのちが 愛おしくなっていきました
・
2011年
自然農と出逢い
糸島の松国学びの場に通いはじめました
学んでいくうちに、「草を生やしていたら土が肥えてきた」という2002年のできごとと、つながっていきました
それと同時に野草への思いは尽きず、ふたりで野草を学びに、阿蘇や熊本に通いました
それからしばらく経って 体調がくずれたため
野草のお茶づくりを始めました(gen)
自然農と野草を同時にはじめて、 それがよかったのか
育てている作物の傍らに 植えてもないのに、刈っても刈っても出てくる草に惹かれていきました
もちろん育てている草花木も同じように愛しんでおりました
2012年
糸島にて、自然農の田んぼと畑を借りて、米づくりと野菜づくりの学びを深めていきました
野菜や米のつくり方というより、自然農は生き方の哲学のようでした
野草茶を研究し、 とり入れて一年位経ったときに体の不調は元に戻りました
それ以上に慢性的に 患っていたいくつかのものも いつの間にかクリアになっていたのでした
2013年
野草を学んでいた 阿蘇薬草園の井澤敏さんから阿蘇伝来の原種のトウモロコシ八列早稲の種を10粒いただき育て始めました
同じく学んでいた 熊本の崇城大学教授の 村上光太郎さんから メナモミの種をいただき育て始めました
2014年
その頃、自宅すぐ隣の空地の木々が移植され 平地となり、そこを畑として借りれることになりました
日当たりがよいこの地は、ハーブや紫陽花、木々などさまざまな 草花がよく育ちました
もちろん野草天国でした
庭から木々と蔦のアーチの下の小さな橋をくぐって畑へでる毎日でした
アトリエの窓からは、色とりどりの花々が見えました
そこは わたしたちにとって まるで秘密の花園のようでした
自然に生えてくる野草も同じように大切に 育みました
ここに生えている草と山の畑でお茶をつくりはじめて、より身体が変わってきたのを実感できましたし、
欲しいと思った草が次々に生えてくるのもこの畑でした
2015年
お山にも育みの場をもちたいと考えていたら、ちょうど土地があいているから借りないかと話をいただきました
とても気持ちの良い場所で 森から流れる川があり、たくさんの水が流れてきます
空と山、森と川に囲まれたこの場に草木を植え始めました
2016年
野草の活動に力をいれたいと考え 自然農をお休みすることにしました
2020年
秘密の花園を立ち退かないといけなくなりました
植物をどこに移植しようかと考えてあぐねていましたら、
ちょうど 話をいただき、近くのお山を貸していただける運びとなりました。
夏の暑い中、何度も往復して、植物をお山へ 移植しました。
こうして お山の一角を二カ所も借りることになりました
・
それからまもなくいのししさまに 植えた草花を ほぼ 掘り返されてしまうという
いのししさまの洗礼を受けました
土とたわむれる日々は続きます
わたしたちにとっては 庭が家の一部であって
家(建物)よりもそこに生えてる草木(庭)に愛着があります
いきものたちも含めて ここが好きになっていきました
草に助けられている毎日でした
2021年
八升豆(ムクナ豆)の種(豆)を自然農仲間から分けていただき種つぎして育て始めました
多品種を少しづつ、草と共に野菜も
共栄する畑を との思いで混植えをしていきました
2022年
岡本さんの自給農や赤峰さん、奥永さん,赤峰さん の循環農法を学びました
吉田さんの 菌ちゃん農法やパーマカルチャーも気になって少しだけ・・
どれもすばらしいなと感じました
2023年
里芋や生姜、玉ねぎ、豆類、じゃがいも、さつまいも、少しの葉物を育て始めました
2024年 野人ムーさん(大塚さん)の 農 (協生農法)を知りました
自分がやってきたことと近くて肯定してもらえたような気がしました
自分と同じような育み方の人が今まで いないような気がしてました・・
人それぞれ違うので ある意味では、それは当たり前のことではあるのですが
それが
「自分はこのままで、自分流でいいのだな 」とやっと 思えるようになりました
以前から 野草や草花、果樹にほんの少しの野菜が混在していて共存しているのが理想にしていました
農の学びが深まるごとにわからなくなっていましたが
「このままでいい」という気持ちになれたのでした
うねうねした曲がった畝たてをし、野菜を育て始めました
曲がった畝はずいぶん前からつくっていましたが、それでいいなという気持ちで・・
もちろん うねうね畝は、自分が大変になるだけです
草刈りも収穫も ・・
ただ、森にまっすぐな線はないですし、生きものたちもうねうね畝のカオスの方が楽しそうに見えました
なんとなくふんわりと まっすぐな畝も作ってみたりしました、、.
子どもが泥団子作って遊んでいるような感覚.
いつも宝探しのような気持ちで畑にたっていました
もちろんその お野菜が食べられればうれしいのですが、
野菜が種から土におりて、茎、葉を伸ばし花が咲き 種になる
そのいのちのめぐりを楽しみたい
大事にしてることは、楽しむこと、
無理しないこと、多品種を植えるようにしてたくさんの生態系を作ること、
生きものたちをできるだけ大切にしたいこと、頭を柔軟にして臨機応変に応じていくことを
意識しているところです
今まで ずっと草花と木々に野草、果樹でしたが
やっと野菜が加わって
すべては野の草と思えて、足並みがそろった気持ちでいます
そして
2025年
田んぼをしたいなあと思っていたら 借りれることになりました
2畝くらいの小さな田んぼです
水が豊富で川が流れており、田んぼから上に家が建ってなくて1番いい水が田に流れてくるところです
こちらの管理も任されるようになりました
野草の宝庫で宝の山のように思います
草花も木々も野草も野菜たちも
わけへだてなく
同じような気持ちで対峙する ののにわ
わくわくな気持ちでこれからも畑にたちたいと思っています
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ののにわの日々の様子はインスタグラムに載せています
@nononiwa
これから借りる田んぼです 2畝
ちょうどいいサイズ!
ののにわからのお野菜、野草、草花を 日々の暮らしにおりまぜていただいています
- ののにわ
- 2025年05月17日